車掌(テツ)

3度目の車掌。お仕事前に電車のお客さんになって待つ時も、以前は「1人でどこかにいっちゃう」と泣いていたのに、「動かないやんかー!」とツッコミを入れるほどの落ち着きぶり。車掌の仕事も、自分で窓の外を覗いて確認したり、ツマミでドアを開閉したり、アナウンスをしたり、発車のベルを鳴らしたり。最後にはすっかり手順を覚えてスタッフさんに指示されなくても自分で全部仕事をこなせるまでになっていた。そして一通り仕事した後、窓の外の父さん母さんを見て、「どう?僕すごいでしょ」というような笑顔を見せるのだった。

電車から出てきた後も、父さんと目が合うとぷいと視線をそらして「僕、仕事中だから」みたいな顔をして通り過ぎて行ったらしい。そして給料をもらい、お仕事を終えて出てきて笑顔で一言「僕、かっこよかったやろ〜?」